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Webディレクターはタスク・スケジュール管理の前に「メンバーにビジョン共有」を

はじめに

全部読むと"集客できる"Webサイトが作れる――。そんな記事を目指して。
成功しているクリエイターの実例を通じて、クリエイターの考え方や技術についての知識をお伝えしていきます。

【執筆クリエイター】
デザイナー・エンジニア・広告セールスマネージャー
株式会社エニィ代表取締役
阿萬 真紀 
デザイナー、エンジニア、マーケターの経験を活かし、経営戦略からWEB企画(制作・開発・広告) までを幅広く担当。企業コーポレートサイト、ロゴデザイン、ブランディング、開発ディレクション、アニメーションなど現場でのデザインと実装など対応領域は多岐にわたる。新規事業立ち上げやコンサルティングの経験も豊富。3児の母。透き通った心で、明るい未来を描き、美しい世の中をデザインするために活動中。

Webサイト制作の陣頭指揮を執るWebディレクターであれば、プロジェクトメンバーのタスクの洗い出しやスケジュール作成も重要な仕事の1つと言えます。進行管理はWebディレクターのメイン業務なだけに、各クリエイターのリソースや進捗を常に把握しておきたいものです。

しかし、制作の現場では、それぞれのクリエイターがこなすタスクの範囲が不明瞭だったり、予定していたスケジュール通りに進行しなかったりすることも珍しくありません。それを防ぐためにも、Webディレクターはプロジェクトにおいて「大きなビジョンを先に描き、メンバー間で共通の絵をイメージできる」ようにディレクションすることが重要です。

◆ビジョンは「映画のワンシーン」のように鮮明に共有すること

Webディレクターが「何となく」の感覚で、プロジェクトメンバーのタスクの洗い出しや制作全体のスケジュールを作成した場合、そのプロジェクトは上手くいかなくなる恐れがあります。なぜなら各メンバーにはまだ、共通のイメージが芽生えていないからです。そのため、まずはWebサイトの完成形のイメージをしっかり作り、伝えることから始めましょう。

そのやり方としておすすめしたいのは、ビジョンを「映画のワンシーン」のように鮮明にイメージを描くことです。たとえば、「夜のシーン」という共通認識がメンバー間であると、「星はあるよね」「太陽はないよね」と自然にその情景をイメージできますよね。Webサイトでも同様に大きいビジョンを先に作って共有することで、メンバー間で同じ絵を描けるようになり、ビジョナリーな視点で共通認識を持てるようになります。

また、完成形のイメージができることでタスクも明確になります。どのタイミングで準備が必要かという工程に分解できるので、タスクの洗い出しの精度が高まるはずです。さらに各部門で「最終的に何を目指すのか」というゴールを明確にすることで、各クリエイターの細部の工程もイメージしやすくなります。スケジュール管理もよりスムーズになるでしょう。

◆ロジカルにタスクベースで考えると抜け漏れや不整合の発生も

一方でWebサイト制作において大きなビジョンを描かぬまま、制作進行をするとどんな弊害が起こるのでしょうか。特にそれぞれの個別のタスクを切り取ってロジカルに考えてしまうと、全体で共有した際に抜け漏れがあったり、整合性が取れなかったりするケースもあります。枝葉のタスクベースで考えると認識の齟齬が生まれる危険性が高まるので注意しましょう。

たとえば、先ほどと同様の夜のシーンにおいて、「暗い場面なのでお酒ありきにしよう」という意見があったとします。しかし、その細かい設定をプロジェクトメンバーに確認・共有をしていなかったとしたら、メンバー間で齟齬が生じる恐れがあるでしょう。なぜなら「夜=星」は一般的事実だけど、「夜=酒」は誰にでも当てはまるわけではないからです。お酒を飲まない人もいれば、昼からお酒を飲む人もいますよね。

そういう「夜=酒」のように不確実な要素や、否定的なネガティブな意見が出そうな要素はあらかじめ排除することをおすすめします。ビジネスの世界は待ったなしなので、一度のミスが致命的な事態を招くこともあります。だからこそ、Webディレクターであれば、不確実なネガティブ要素を排除することを習慣づけることが大切です。

◆Webディレクターはビジョンの後は「ロードマップ」の展開を

では大前提となる完成形のビジョンを描き共有したとしたら、その後にWebディレクターは何をすべきでしょうか。おすすめは「ロードマップ」の展開です。ロードマップは、プロジェクトの目的達成のために使われる思考ツールであり、プロジェクトメンバーが制作の目的や工程、全体像を把握するために用いられます。

ロードマップの用途は、「最終目標の予想」「目標管理」「全体スケジュールの把握」「合意形成」することであり、制作することによってタスクやスケジュールだけでなく、目標や期限・工程・課題・方法などをプロジェクトメンバーに共有できます。Webディレクターであれば、ビジョン共有にぜひ活用したい手法ですね。

制作属性の職種はクリエイティブな仕事ではあるものの、その前にビジネスであるという意識が重要になります。プロジェクト内で意思統一を図るためにも、ビジョンの共有、ロードマップの活用をぜひ検討してみてください。

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