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「デザインエンジニア」ってどんな職種?ネクストキャリアを考えるWebデザイナーに伝えたいこと

◆このnoteのポイント
①ユーザーが触る画面において、実装の責務を持つことをメインとした職種が「デザインエンジニア」
②多方面の職種とコミュニケーションを取れて、それぞれの領域の理解が深いクリエイターが重宝される傾向
③ネクストキャリアを考えるWebデザイナーは「軸を明確にすること」

はじめに

今回の執筆クリエイターは、株式会社プレイドにてデザインエンジニアをされている菅家大地さん。今回はクストキャリアを検討するWebデザイナーの方に対して、今のうちからしておくべきこと、考えておくべきことについても菅家さんご自身の経験をもとにアドバイスしていきます。

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看板などのデザインの仕事から始まり、Webデザイナー、フロントエンドエンジニアとさまざまな職種を渡り歩いてきましたが、今の会社では「デザインエンジニア」という職種を名乗っています。デザインエンジニアという言葉はここ2、3年でよく聞くようになった表現ですが、それぞれの企業によって定義や仕事内容には多少の違いがあると考えます
今回は、僕がデザインエンジニアとしてどんな役割を担っていきたいかを説明します。また、自分が通ってきたフロントエンドエンジニアへの転身など、ネクストキャリアを検討するWebデザイナーの方に対して、今のうちからしておくべきこと、考えておくべきことについても自分の経験をもとにアドバイスします。

◆Webの表側と裏側の潤滑油となる「デザインエンジニア」

デザインエンジニアですが、文字通りなら「デザインをするエンジニア」という意味合いになるので、一般的には軸をエンジニアに置いた職種だと考えられます。デザインも実装もするエンジニアのことをデザインエンジニアと呼ぶケースもあるかもしれませんが、僕の所属する組織だとフロントエンドの実装の中でもデザイン方面の実装に強みを持つエンジニアが主にそう呼ばれています。そのため、今回はそれを前提とした話です。
 
ユーザーが触るUIや画面を実装することが多いため、デザインの知識や経験があると有利に働く場面は多く、僕もWebデザイナーだったのでデザインの経験をしたからこそ気づけることもあります。たとえば、フォントやマージンが統一されたルールのデザインの中で、たまたまミスをしてルールから外れた部分などがあった際に違和感を覚えるなどが最たる例です。そうした“違和感”への気づきは、クリエイティブを高めるうえで非常に重要であり、優れたユーザー体験を作るうえで不可欠な要素だと言えます。

近年はフロントエンドが担う領域が広くなってきています。以前まではバックエンドでやっていたことも、フロントエンドで対応しているケースも珍しくありません。その中でユーザーが触る画面において、実装の責務を持つことをメインとした職種が「デザインエンジニア」だと考えます。フロントエンドの中でも、HTMLとかCSS、アクセシビリティやアニメーションなどを重点的に担っているポジションというイメージです。
 
最近だとアプリケーションを作るために「デザインシステム」と言って、そのサービスのコンポーネントとか、システムを作るためルールやツールがまとまった仕組みがあり、その構築にデザインエンジニアが携わることは多いと言えます。

◆デザインエンジニア登場の背景にWebの制作物の複雑化も

Web業界は移り変わりが激しく、デザインエンジニアのようにこれまでなかった職種が突如として登場しても何ら不思議ではありません。だからこそ新しいものを常に取り入れるマインドが重要になってきます。そして、新しいものが出てきた時に、基礎ができているか否かで新しい技術にすぐ対応できるかどうかが変わってくる点は見逃せません。
 
たとえば、JSでサイトのロジックを作ったりすることは多く、「Angular」「React」「Vue.js」などのJSのフレームワークがありますが、それらを扱うスキルは重宝されます。しかし、また新しい技術が出てきて、市場のメインが移り変わっていくということも全然起こり得ることです。その際に「Reactしか使えません」みたいな対応だと、変化に置いていかれてしまいます。
 
Reactの次に出てきたものを学ぼうとなった時に、JSの基礎ができているかどうかがでその後の習得度合いがまったく変わってきます。フロントエンドエンジニアだったら、HTML、CSS、JavaScriptの基礎などは必須で、そのうえで便利なライブラリやフレームワークを使いこなせると理想的です。たとえば、1つのフレームワークしか使えず、それがトレンドではなくなると変化についていけなくなってしまう恐れがあります。基礎の土台がありつつ、時代の変化についていける応用力を身につけることが求められます
 
デザインエンジニアが登場した背景には、Web上でのできることが増えたことによる起因する制作物の複雑化が挙げられるでしょう。昔のちょっとしたホームページであれば、1人で構築をすべて完結できるということもありましたが、現在ではそういうケースは稀です。多人数で制作するプロジェクトも多いので、多方面の職種とコミュニケーションを取れて、それぞれの領域の理解が深いクリエイターが重宝される傾向にあります。

◆ネクストキャリアを考えるWebデザイナーは「軸を明確にすること」

ネクストキャリアを考えるWebデザイナーの方であれば、転職がいいのか、それとも会社の中で役割を変えるチャレンジなのかにもよってもすべき準備が異なってきます。転職の場合は企業によってやれることやカラーが異なるので、「何を軸にするかをまず明確にすること」が大切です。たとえば、エンジニアとしてなら受託なのか、自社サービスなのかによってもやれることはかなり異なってきます。
 
いろんな案件に携わりたいなら受託、深くサービスに関わりたいなら自社サービスが良いでしょう。また、開発の規模によっても関わり方は変わってくるはずです。「小規模のサービスをガンガン伸ばしていきたいのか」「大規模なサービスの運用なのか」など何をしたいのかをはっきりさせることが先決ですね。環境はすごく大事だと思いますし、できることや得られるスキルもかなり変わってくるので、自分に合った環境を見極める目を養うことが求められます
 
もしデザイナーからエンジニアになりたいけど何したらいいのか分からない場合は、デザインもできて実装もできると1人で完結できるので、まずは自分1人で制作物を作ってみると良いでしょう。僕もいろいろと手を動かす中で「実装が楽しいな」とか、その経験がそのままスキルとして身についたりすることがありました。作ったり試したりする経験をどんどん積んでいくと良いと思います。
 
かくいう僕も今後のエンジニアとしての将来を模索中です。マネジメント経験を積むのを目指すか、スペシャリストとしてスキルを磨いていくのかの選択は今後のキャリアを占ううえでも大きな分岐点となります。しばらくは手を動かしつつですが、今後の身の振り方は考えていきたいですね。僕は「クリエイターの終着点はここだ!」というのはまったくないので、今後も時代やニーズに合わせて上手く変化し続けたいなと思っています。
 

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