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「クリエイティブ瞬発力」「クリエイティブ持久力」を磨く!Webデザイナーにおすすめの運動・習慣

はじめに

クリエイターに特化したビジネス書があってもいいじゃないか――。
仕事に関わる技術やキャリアだけでなく、疲れが取れる休み方、遊び方などの体調管理など。人生を効率的に・豊かに過ごすための「生活術」や「仕事術」をクリエイターの実例を通じてお伝えしていきます。

【執筆者】
Webデザイナー・UXUIデザイナー・Webディレクター

服部 健一郎 
広告制作会社にて、大手広告代理店のナショナルクライアントを中心にSoftBank、HONDA、Panasonicなどのデザインチームに約7年間在籍。ONE SHOW、CANNESLIONS、ADC、BtoB産業広告賞などの入賞作品への参画。広告批評、ブレーン、アドセレクト、文字とビジュアルの良い関係グラフィックスなどの業界誌や書籍などへの掲載。2009年にクリエティブプロダクション株式会社ポイントを設立。

みなさんはオフの時間をどう過ごしていますか? 遊びに出かけたり、家族で過ごしたり、映画やドラマを観たりとさまざまかと思います。仕事でしっかりパフォーマンスを発揮するためには、オフの過ごし方も大切になってきますよね。

 今回はWebデザイナーにおすすめの、私が実践している運動や日ごろの習慣などをご紹介します。面白そうだと感じていただけたら、ぜひ試してみてください! 

◆オフの時間にWebデザイナーが運動するメリット!

「クリエイティブ瞬発力」と「クリエイティブ持久力」とは?

◎運動で得られる「クリエイティブ瞬発力」と「クリエイティブ持久力」

デザイナーも「体力」を高めることで、ワークフローにおいて得られるメリットは大きいです。というのも、運動することで「クリエイティブ瞬発力」「クリエイティブ持久力」が培われるからです。

 ●「クリエイティブ瞬発力」を鍛える運動(※個人差あり)

瞬発力に関わる運動をすることで、ワークフローにおける「クリエイティブ瞬発力」が磨かれます。このクリエイティブ瞬発力は、主に会議での発言、切り返しなどに大きく貢献してくれています。

 さらに、アイデア出しの数を増やすことにもつながります。なぜ数が必要なのかと言うと、よいアイデアとは小さなピースの積み重ねが重要で、小さな思いつき・発見を繰り返して経験を重ねることで、次第に質が高まるからです。

 【瞬発力に関わるおすすめの運動】
・フットサル、バスケなどの攻守の切り替えが早い競技
・週末公園で短い距離をたくさん走る
・小さなボールをたくさん投げてもらい、それを避ける

 ●クリエイティブ持久力を鍛える運動(※個人差有り)

「クリエイティブ持久力」は、主に長期プロジェクトでの集中力の維持や情報整理などに役立ちます。

 物事を成し遂げる(アウトプットする)ためには、何度もチャレンジすることが大切。時には正解に向かって進んでいるのかわからなくて不安になるときもありますが、そこで走り切れる持久力はとても重要です。

 経営者の方でトライアスロンをやっているケースが多いのも、本能的にその重要性を感じているからではないかと分析しています。

 【持久力に関わるおすすめの運動】
・マラソンなどの長距離を走る競技
・週一で歩いて家まで帰る
・目的地に向かうときにいつもと違う道を通る

 ◎私が実践しているおすすめの健康メニュー(※個人差あり)

 【私の健康メニュー】
・朝5時起床
・朝にジムで1時間走る、30分ウエイトトレーニング
・移動もなるべく歩くようにして週平均50キロを歩く
・食事は1日2食で、基本サラダとナッツと低脂質の肉
・夜19:00以降はスマホを見ない

 ●得られたメリット

新陳代謝の促進は、メンタルをリフレッシュするうえでも効果テキメンでした。

 また、オンとオフの切り替えを強制的にするため、帰ってからはスマホを見ないようにしています。シリコンバレーの著名なワーカーの方々が実践していると聞きマネしてみましたが、自分と向き合える時間がすごく増えました。睡眠の質も上がって朝の目覚めがよくなり、その日のパフォーマンス向上にもつながっています。

 ●スマホ中毒が消費者中毒になる原因に

余談になるのですが、スマホ中毒は消費者中毒になるおそれがあるため、私はアプリもほとんど消しました。PCはクリエイトできるのですが、スマホは消費する側になってしまうので、一生懸命触れば触るほど、消費者意識が自然に高まり続けてしまいます。クリエイターの方々には、クリエイトする側の目線を大切にしてほしいなと思います。

◆日々の運動がビジネスにつながっている

ビジネス以外からビジネスを学ぶ

◎“ガチ”フットサルとクリエイティブ瞬発力

私は小学2年生から高校3年生までの約8年間、サッカーを“ガチ”にやってきました。そして、現在は個人でも参加できるフットサル、「個サル」でプレーしています。

 気軽に参加する目的で始めた個サルですが、続けているうちに「もっと上手くなりたい」と思うようになり、フットサルのなかでも“ガチカテゴリー”という上手い人が集まる個サルに通うようになりました。

 “ガチカテゴリー”のメンバーは20代後半から30代後半くらいまでと幅広いのですが、現役時代は地区選抜くらいの強者だった雰囲気の方も多いです。そのため、攻めも守りもよく考えながら動き、判断スピードを早くするように心掛ける必要があります。

 ●フットサルの一瞬一瞬の判断と行動がビジネスに活かされる

攻守の切り替えが早く、状況変化が激しいフットサルで必要なのが洞察力と瞬発力です。こういった能力は判断を常に求められるビジネスにおいても役立っていると感じます。

 【フットサルでの洞察力と瞬発力のメリット】
コート全体を俯瞰しながら自分と相手との距離を意識し、自分にボールが来た際にどちらの脚で捌き、どちらの脚でドリブルするのか、あるいはパスをするのかなど瞬時に分析・行動できると、相手チームから得点につなげる能力が高い選手だと認識されます。そしてそれはチーム全体の推進力にもつながります。

 【ビジネスにおける「クリエイティブ瞬発力」のメリット】
ビジネスにおいても同じことが言えます。プロジェクト全体を俯瞰して、どのようにプロジェクトを進行させていくべきなのか、どこに問題があるのか、あるいは別の協力者が必要なのかなど、瞬時に分析して判断し、行動できるようになります。

 クリエイティブ瞬発力があればプロジェクトを前に進めることや重要な発言ができるようになりますし、何よりその時々の選択肢が増えます。選択肢が多ければ、精神的な余裕をもてるようにもなるでしょう。

 ●フットサルから、チャレンジすることも学んだ

上手い選出同士の試合になってくると、簡単にはボールをキープさせてもらえませんし、決め手となるプレーをするスキがないため硬直状態となります。

 そういったとき必要になってくるのが“チャレンジ”です。

 ボールを取られないように安全なプレーばかりをしていたら、相手への脅威となるような動きが減ります。すると徐々にディフェンスラインが自身のゴールに近づいてきて、攻められ続ける苦しい時間が続きます。

 ある試合で同じ状況になったとき、私は得点につながるかわからずともドリブルを仕掛け、シュートを放ちました。すると私へのマークが厳しくなり、ほかの選出がフリーになることで攻めやすい状況が生まれたのです。

 何事もチャレンジしていかないと、防戦一方になってしまいます。こういった躍動感や覇気は、ビジネスにおいても大切にしていきたいなと感じた次第です。

 ◎歩くことは「考える作業」にも有効

歩くことは、寝ることの次に大切にしています。というのも、歩くことで考えがまとまりやすかったり、アイデアが浮かんだりと多くのメリットがあるからです。

 よく人に相談しながら考えをまとめようとする方もいるのですが、他人の時間を割いてしまうことや、声の大きい人の意見に流されたりすることで、その考えがぼんやりしてしまうケースが多く、私が代表を務めるポイント社では実施していません。自分で考える時間を割いて、自分で考えた課題、検証、結論を持って議題にあげることで、シナジーが生まれると考えているからです。

 そして、自分で考える作業として大切になってくるのが「歩く時間」になります。

 かの有名な発明家ニコラ・テスラは、歩く時間を大切にしていたと聞き、私も影響されて軽い気持ちではじめてみました。実際にアイデアや解決方法が頭に浮かびやすく、さらに持久力の向上につながるなどメリットが多いため、長年続けています。

 ●ただし浮かんだアイデアなどをアウトプットする際には注意が必要

多くの方が行っているかもしれませんが、疑問や解決方法などを思いついた際に、すぐ文字や言葉などでアウトプットするのは避けたほうがいいと考えています。なぜなら、考えを文字や言葉でアウトプットした時点で、可能性が削られてしまうからです。

 少しわかりづらい表現になってしまうのですが、アイデアを若干フワフワした状態にしておくことで、そのフワフワがほかのフワフワと組み合わさり、さらに洗練されたアイデアが生まれます。具体的なアウトプットに昇華されてしまわないよう、ニコラ・テスラは常に色々な空想を持ち続けていたと聞きます。

私も理解できる部分があったため、今もそれを実践しています。

◆仕事とプライベートを充実させる習慣・マインドセット

マンダラチャートつかったことありますか?

仕事はもちろんプライベートにも関わることなので、習慣化や目標達成のためのマインドセットというのはとても大事ですよね。そこでおすすめするのが「マンダラチャート」です。

◎目標と達成までのプロセスを可視化する「マンダラチャート」

大谷選手が実践していたことで話題になった「マンダラチャート」。学生時代から目標を意識し続けるストイックさや、具体的に可視化するという論理的思考に感銘を受け、私も随分前にマネしてみることにしました。

大谷選手の場合は「ドラ1 8球団」ということが中心に書かれていましたが、私が代表を務めるPOINTの場合は、「POINTでイニシアチブをとって仕事ができる」という表現にしています。

 このVUCA(不確実性の高い)の時代において、「決められた課題・ゴールに向かえば成功」というケースはほぼなくなりました。そのため「主導権を自分で握る」という考え方はすごく大切で、個人の主体性や能力向上に欠かせない永遠のテーマだと考えています。

 ◎マンダラチャートで得られたメリット

マンダラチャートのメリットとして一番大きかったのは、やはり課題が可視化された点です。

 能力向上に欠かせないファクターは複数あり、交差しているファクターもあります。例えばデザイナーが能力向上を図るうえでも体調管理はすごく大切ですし、スキルに特化するだけでは一流に到達できません。

 目標から現在地までの間には色々な課題が複雑に絡み合っているので、特に苦手なエリアから対策すべきだと個人的には思います。 

◆遊び心を忘れず、仕事もプライベートも大切に

仕事柄、遊び心は常に持ち合わせていかなければ、上手くいくはずだったものも上手くいかなくなる場合があります。 

私の好きな言葉として、「努力は夢中には勝てない」というものがあります。すごくしっくりきますし、人に教えたりプロジェクトを推進したりするうえでも命令・強制口調の人が介在すると、いきなり成長や進捗がスタックします。最初はほんの少しからでも構いませんので、心の中に、遊び心を忍ばせておけるといいのかなと思います。

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