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新卒1年目のクリエイター専門転職エージェントが、デザイナーの転職支援を通して、デザインの重要さと奥深さを痛感した話

はじめまして!2023年にクリーク・アンド・リバー社に新卒で入社しました、藤巻と申します。もうすぐ2年目になる24歳です。

ふだんはIT/Web領域のクリエイティブ職専門の転職エージェントとして、候補者様と企業様に向き合い、学びの多い時間を過ごしています。

このnoteは、とあるデザイナーさんの転職支援を通して、「デザインってすごい!」とデザインの奥深さを痛感した時のことを書きました。


私はいま、エージェント業務の傍ら、同じチームでオウンドメディア「HIGH-FIVE」を運営しているHIGH-FIVE編集部のみなさまに、昨秋から社内向けのデザイン勉強会を開催してもらい、デザインについて学んでいます。

クリエイティブ職種の転職エージェントになったはよいものの、主たる支援領域である「デザイン」について右も左もわからない私が、まずはデザイナーの仕事とはどういうものかを知り、理解するための場として始まりました。

この勉強会では、デザイナーの仕事内容に留まらず、

・デザインに必要な考え方(デザイン4原則など)
・関連する他の職種との棲み分け
・IT業界構造のお話
・最近の市場動向   

などなど…本当~~に幅広いテーマが用意されています。
(なんて恵まれた環境なんでしょう…)

講習会での必死のメモ

転職支援の仕事で、デザインの奥深さを痛感した

そんな私ですが、つい先日とある方の転職支援をした際に、デザインの奥深さを身をもって痛感することになりました。

その方は、インハウスのWebデザイナーとして1年ほど経験を積んだ方でした。(このnoteでは、Aさんとお呼びします。記載する事項については、個人が特定されないように配慮し、内容は適宜改変しています)

初めて面談にお越しいただいてから約2か月転職支援をさせていただいたところ、Webマーケティング事業を行うベンチャー企業にて最終選考フェーズまで進み、面接と同時に課題選考を行うことになりました。

この課題選考が、最終面接以上に合否のカギを握る重要なもので、より一層気合を入れなければと、私自身も緊張でどきどきしていました。

企業からの課題はずばり、【バナー制作】。

〈企業からの課題概要〉
・全く毛色の異なる実際の企業2社の、Facebook用広告バナーを制作する
・事前に事業内容や企業の強み、ターゲット、遷移先LPなどが情報として共有されている
・それらをもとに、訴求すべきポイントを整理し、コピーライト・デザインを考案し実際の制作物としてアウトプットする

転職エージェントとしての私の役割としては、Aさんが作成したバナーを確認し、先方に提出する前にフィードバックを行うことでした。

全く分からなかった、デザインの良し悪し

出来上がってきたバナーを見て、私は最初「え、いいじゃん!」と率直に思ってしまいました。

ところがエージェントや編集部の先輩方と一緒に確認していくと、

・このバナーは誰に伝えるためのものなのか、初見ではわからない…
・一番強調したいはずのキャッチコピーがいまいち伝わってこない…
・文字の大きさや太さ、行間はこれがベストなのか…?

などなど、課題が浮かび上がってきたのです。

デザイン初心者の私からすると、初めて見たときはきれいに整えられたバナーだと感じたのですが、先輩たちのアドバイスをきっかけに

「もし自分がターゲットだったら?」

という視点で見てみると、「正直すぐにクリックしないかもしれないな…」と思えてきたのでした。

すべての根幹は”マーケ思考”

この時に、社内向けのデザイン講習会で、デザインをする上での考え方を教えてもらった時のことを思い出しました。

★ターゲット(誰につたえたいか)
★情報収集・整理(何を伝えたいか)
★表現・デフォルメ・強調(どうやって伝えたいか)

つまり、デザインとは情報が正しく伝わるためのあくまで手段であって、

「いつどこで誰に何をどう伝えるか」というゴールに向かって情報を整理していくマーケティング思考が欠かせないということでした。

今回のバナー制作課題に取り組む際においても同様で、一番必要なのは、「ビジュアル・見た目のカッコよさ」ではなく、バナーというプラットフォームで伝えるべきこと、伝えるべき相手は何なのかを考え「情報を整理する力」だったのです。

私はAさんに、このアウトプットが先方の求めていることからズレているかもしれない旨を伝えました。Aさんはすぐに理解してくださり、「誰に」「何を」「どうやって」が伝わるバナーかどうかを何度も何度も検討し、Aさんと悪戦苦闘すること約1週間。

コミュニケーションを取る過程で私も、根拠のあるデザインを作るのって、簡単そうに見えてこんなに難しいんだ…ということを痛感しました。

Aさんはめでたく第一志望に内定

その後最終面接を終えたAさん。残すは結果を待つのみ。

そして届いた結果は…
見事【内定】!!!

内定先の企業からも、まだまだ伸びしろはあるとのことでしたが、

・バナーの中で何を一番に伝えたいのか
・ユーザー(ターゲット)視点で見たときの訴求ポイント
・ボタンの配置やフォントなど1つ1つのデザインの意味

Aさんにアドバイスさせていただいた部分がしっかりと先方にも伝わり、最終的にとても良い評価をいただけました。

Aさんの努力がもちろんすべてなのですが、二人三脚で一緒に頑張った分、この結果が自分のことのように嬉しかったのを今でも鮮明に覚えています。

何より、Aさん自身が非常に興味を持ってくださっていた企業なだけに、入社が決まったという事実に喜びは一入でした。

私が得た学び① バナーを通して感じた、デザインの奥深さ

階層の多いWebページを作るのももちろん手間のかかる大変なお仕事ですが、バナーという小さな空間のデザインも、小さいからこそ取捨選択が求められ、ターゲットにピンポイントで訴求するデザインに仕上げるのは本当に難しいことなのだと痛感しました。

(以前に編集部のかなさんがnoteで仰っていたことがとても良く分かるようになりました…)

LP・バナーの制作って、Webページより範囲少ないし、正直簡単なんだろうな…」と思いながら求人票を眺めていた過去の私に今すぐ教えてあげたいです。

また今回のように実際に業務内容に近い部分に触れることで、求人票を見てその記載から業務を想像する力が前よりついたような気がします。

私が得た学び② 転職エージェントとしての求職者様への向き合い方

ひとえに転職エージェントと言っても、求職者様にただ求人を渡す役割、なんてことは一切なく、転職活動の一つ一つのフェーズで一緒に考え抜き、こちらの持っている情報を惜しむことなく提供し尽くす、いわゆる伴走者としての役割になることが大事なのだと、今回の経験を経て痛感しました。

例えば「Webデザインがやりたいです」といった希望があったとして、スキル要件だけ満たす求人を紹介するのではなく、

・その中でも、一番ご本人の適性や強みを発揮できる業務内容・環境を的確に把握する
・企業のビジネスだったり、デザイナーに共通している考え方だったりの部分も含め、ご本人と本当にマッチしているのかをしっかり吟味する
・ご本人が行きたいと思えた企業にあらゆる情報やリソースを使って導く

これらの仕事を行うのが転職エージェントなのだと身をもって知りました。私も経験を積んで、こういった点に気をつけて徹底できるようになりたいです。

今回のAさんも選考を通して沢山、ご自身とデザインについて向き合ってくださいました。

入社後さらにスキルを伸ばしご活躍いただけるよう期待しつつ、精一杯サポートしていきたいと思います!

さいごに

この一連のご支援は、私一人の力では到底成し遂げられず、マーケチームの皆様やエージェントの先輩方にもたくさんご尽力いただきました。

今回学んだことを糧に、一日も早く、新米から一人前のエージェントになれるよう、これからも頑張ります!!

もちろん当社での支援においては、上司や先輩を含めたプロのチームとしてサポートいたしますので、安心してご相談いただければと思います!

長くなりましたが、お読みいただきありがとうございました。

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