UXデザイナーは本質を見極めよ!なぜ?の自問自答の習慣が導く「課題設定」
はじめに
全部読むと"集客できる"Webサイトが作れる――。そんな記事を目指して。
成功しているクリエイターの実例を通じて、クリエイターの考え方や技術についての知識をお伝えしていきます。
顧客へのWebマーケティング提案や自社の組織運用において、現状把握や課題整理はもはやルーティンです。しかし、UXデザイナーを筆頭に、クリエイターの中には本質的な課題を見出せず、現在地を見失うことで思考の迷宮に迷い込んでしまっている方もいるでしょう。
仕事の課題は星の数ほど存在するので、その中から本質的な課題を探しあてるのは非常に骨が折れる作業です。でもだからこそ、本質的な課題を見極めて核心を突ける人が、UXデザイナーとして社会で大活躍しています。では一番に解決すべきである本質的な課題を見つけるにはどんな手段を講じるべきでしょうか
本質的な課題の抽出に活用する「なぜなぜ分析」
冒頭でも触れたように、仕事をしているとさまざまな課題に直面しますよね。それが製品やサービスのUXを設計するUXデザイナーならなおさらです。しかし、みなさんは数ある課題の中から「どれが状況打破につながる本質的な課題なのか」をちゃんと把握しているでしょうか。実は本質的ではない小さな課題をいくら解決し続けても、仕事状況が好転する可能性は残念ながら低いと言えます。
ではどうしたら解決によって状況の一変が期待できる本質的課題を見極められるのでしょうか。UXデザイナーにおすすめの思考は「なぜなぜ分析」です。トヨタ自動車が発案した分析方法で、別名は「5whys」と呼ばれています。やり方は至ってシンプル。なぜを5回繰り返すことで、表面的な課題から本質的な課題までたどり着く方法です。
上記のように表面的にはライターに課題があるように見えますが、突き詰めていくとプロジェクトメンバーの顧客理解が不足しているという本質的な課題に行き着きました。なぜという自問自答を繰り返すことで、深層まで課題を掘り下げてみることは有効な手段です。
「課題解決<課題設定」。UXデザイナーはイシューから!
「なぜなぜ分析」が有効である理由としては、起こった事実ではなく、その要因を掘り下げられることです。多くの人は直面する事実に目を向け、分かりやすい課題を解決しようとしますが、それだと埒が明かない状態に陥ります。だからこそ「重視すべきなのが課題解決ではなく、課題設定」です。
課題設定は言い換えれば、もっとも解決すべき本質的な課題を見つけること。UXデザイナーには特に必要な力です。的確に重点課題を設定できる人は、たとえそれが困難だとしても解決の道筋を見出すことができる人と言い換えられるでしょう。お気に入りの一冊でもありますが、イシューからはじめよ:知的生産の「シンプルな本質」という本の通りです。
v 目の前の小さな課題を見つめることも大切ですが、まずはもっとも重要な大きな課題に目を向けるようにしましょう。つまり、「課題解決<課題設定」を習慣づけることが大切です。
課題設定に活用しやすい「KPT法」とは
では数ある課題の中からどうやって本質的な重点課題を見つけるのでしょうか。おすすめは「KPT法」です。KPT法とは、仕事やプロジェクトなどを対象に「Keep(継続すること)」「Problem(解決すべき課題)」を洗い出し分析することで具体的な改善案の「Try(次に取り組むこと)」につなげるフレームワークです。
たとえば、UXデザイナーとして運営サイトの改修が必要だとします。記事の読了率が落ちていた場合、それぞれKPを抽出したうえで、取り組むべきTの設定につなげます。
K:Keep
・SNSなどからの記事への流入はできている
・新規記事の制作は予定通り依頼する
・コンテンツの分析によって要因を究明する
P:Problem
・直近の記事は読了率の低下があった
・記事序盤で離脱する記事は読了率が低い
・内容によって読了率に大差がついていた
P:Problem
・序盤離脱防止のためにトップ画とリードで工夫
・読了率が低いページはリード文をリライトする
・新規記事は読了率が高い記事を真似る
・担当ライターを変えて新しい視点を取り入れる
上記のように運営サイトの読了率という課題に対してKPが明確になると、Tでどのような取り組みをすべきかが明確になります。KPT法などによって課題設定する際にもっとも重要なことは、考えるのを止めないことです。思考停止してしまったらそこまでなので、考え続けることを習慣化しましょう。そのためにも、「なぜ」と自問自答することで日々、課題設定の訓練をすることが大切です。
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