
【STP・ポジショニング】ポジションで決まる!ユーザーに選ばれるWebサイトのつくり方|クリエイターが知っておきたい実践マーケティング術
レッドオーシャン市場にWebサイトをリリースしても埋もれてしまいます。ただポジションの取り方ひとつで際立つこともあるんです。
こんにちは、あべです。
約20年ほどマーケティング、Webディレクターをやってます。経歴としては、SE・プログラマ→Webデザイナー・雑誌記事作成→Webディレクター→経営・マーケティング→現在はクリーク・アンド・リバー社でtoB、toCの戦略考えたり、集客施策などをしています。※あべの経歴はこちらでお話ししています。

よいしょっと、「クリエイターが知っておきたいマーケティング」をはじめて3回目となりました。前回はセグメンテーションとターゲティングのお話でしたが、今回は「ポジショニング」ついてお話ししていこうかと。
【読んでほしい人:Webデザイナー、コンテンツディレクター】
・Webデザインを一通りやってきて、今後もっと上流から企画に関わりたい
・マーケティングを意識したコンテンツが作りたい
・次に習得するスキルを考えている、またリスキリングを考えている
前回までで、狙いたいターゲットやペルソナ分析から助けたい人のペルソナまでイメージしてきました。いよいよポジショニングということで、ターゲットに選ばれる立ち位置を作っていきます。ターゲティングとポジショニングは密接な関係があり一緒に戦略を考えることが多いです。効果的なポジショニングがとれれば、競合との差別化が図れユーザーから「選ばれる」存在となることができます。
自社商品・サービスが「魅力的でありユニークである」と市場から認識されるように立ち位置をつくるのですが、2軸で市場のプレイヤーを整理&可視化できる「ポジショニングマップ」を活用していきます。市場の空白域を狙っていけるように自分たちの価値を訴求していきます。
特にプレイヤーが多く、レッドオーシャン市場ではポジショニングが大切になってきます。このポジションも時々刻刻と変わりますので「positioning」と進行形になるんですね。
まずは”軸の設定”
この軸の設定がめっちゃくちゃ難しく戦略の肝となります。まずは軸となりえる属性や特徴をリストアップします。今回は付箋を使ってチーム3人で要素を出しまくりました。それを属性ごとに分けていきながら、ターゲットがサービスを選択するする上で需要な要素かを確認していきます。
たくさんでてきた要素が軸として適切かを実際に4象限マトリクスを作り、プレイヤーも配置しながら探っていきます。ターゲットにとって価値があり、独自性が活きているか、が設定のコツになります。

ポジションのとりかた
ポジションの取り方としては2つ
1.市場の空白領域に展開できているか
2.競合より圧倒的価値を展開できているか
今回僕らは、”専門性”と”エモさ”を軸にしました。「クリエイター専門」や「エージェントのクオリティ」を強みとすると、大手エージェントとは差別化が図れるのですが、どうしてもぶつかる競合がいます。そこでさらに空白領域に出るためには「寄り添う・人間味」といった情緒的価値を軸に追加しました。また、「専門性」も深堀して要素を言語化していきます。競合も同様に「専門性」が売りだとしても、深堀していくと実は異なってくることがあります。
僕らの場合は、自社でクリエイティブスタジオを運営していて、約1500人のクリエイターが在籍。年間6000ほどのプロジェクトが動いており、クリエイティブやコンテンツの制作・開発を行っています。”デザインする”だけでなく、コンテンツとして”社会に価値提供する”までが当社のミッションであります。
当社のエージェントは、クリエイターとお仕事をする機会が多く”クリエイターの気持ちがわかる”、”ものつくりを知っている”が強みなんですよね。この事実をもっと伝えて認知されたらブランドになると考えています。
この辺りは4Pにあるプロダクト戦略にも関係してきます。こちらもどこかでお話しできればと思います。
「専門性」を掘り下げて言語化していくと競合との価値の違いが明確になります。ここでの注意は空白領域に出れたとしてもニーズが存在してるのかどうかを慎重に検証する必要があります。独り善がりな戦略にならないようにしましょうね。常に市場を注視してリポジショニングすることも忘れずに!
今回はポジショニングマップを使いながらユーザーに選ばれる立ち位置を探って聞きましたが、併用して行ったワークもあります。ここまで。次回は「USP(Unique Selling Proposition)」からの視点でもお話してみようかな。もお楽しみね!