「そのインプット、アウトプットイメージはある?」マーケターのインプット・アウトプット術
こんにちは、「はいふぁい」編集部です。
Webディレクター・マーケティングなどを行っているクリーク・アンド・リバー社シニアディレクター「アベ」と、フリーランスWebデザイナー・エンジニア「ケン」が、会社じゃ話せないホンネや実体験から得られたノウハウ&教訓をお伝えしていきます!
今回はマーケティング・Webディレクター・アベのインプットソース、実際のアウトプットイメージをご紹介!エンジニア、デザイナーといったクリエイターではなくても抑えておきたいインプット集です。ぜひお仕事にもご活用ください。
「他社資料を片っ端から集める」
ア:インプットの方法としてはセミナー、イベントに参加することがあります。そこで色んな会社さんがプレゼンするんですよね。そこに参加されている様々な企業さんの資料を片っ端から集めたりしています。
ケ&編:へー。
編:外向けに作っている資料だったとしても、その情報ってかなり貴重ですよね。
ア:本当にそう。イベント内で話されている内容って結構クローズドなものも多いんですよね。その場では話されることでも、資料には掲載できない内容とかありますし。
あとはIRや決算資料から情報収集したり。他社のホワイトペーパーもよくダウンロードしていて手当たり次第に読み漁りますね。で、そういうことをしているので営業の電話がバンバン入ります(笑)。
編:(笑)。
ア:実際に興味がある内容は、そのタイミングで営業の方とお会いして情報交換もします。そこから(先方との関係が)繋がっていくこともよくあります。
編:うんうん。
国や世界の動きを俯瞰するには内閣府や総務省のデータがおすすめ!?
ア:あとはそうですね。内閣府や総務省が出しているデータとかを見てますね。内閣府のデータでは「10年後、20年後の日本はどこに向かっているんだっけ?」みたいな方向性の確認や全体像を俯瞰するときにみています。
Society 5.0やSDGsとビジネスの紐づきについて社内でお話しして、これから僕らが進むべき方向性のバックグランドの理解や意義などを共有したりするのに良い情報です。
将来的にどの業界や分野、領域にヒト・カネ・モノといったリソースが集まるのか、それを推測するのはとても大事で。特に僕らの事業である人材紹介は直結すると考えています。また、「何か新しい価値を生み出したい」と考える際に、市場が盛り上がるところや社会課題があるところにビジネスチャンスがあるので、この辺りの情報は常にチェックしておきたいと思っています。
“お客様が困っていること”に思いを馳せる
ケ:今の話を聞いてて思ったんですけど、僕らみたいな人間に足りないことはこういうことだなって思いましたね。
ア:こういうこと(笑)!?
ケ:僕らは直感的に「あっ、これいいね~」なんて仕事しているわけですけど、こういったマーケティング思考で物事を考えられるといいなーと。
ここまで考えられたら企画や方針に「こういった裏付けがあるんです!」ってバシって言えるんですけど、なかなかそこまで徹底してやっている人は周りに少ないかと。
僕もたまに「皆が困っていることってなんだろう」とふと考えるときがあるんですけど、でも「作っちゃえばいいじゃ〜ん」ってなっちゃうんですよね。だからなのか、こういう思考になれないもので。何に困っているか分かんないですよね。
ア:なるほど。情報収集をして裏取りをしていると「ここ、攻めても良さそうだだな・・・」という仮説が立てやすくなります。。その仮説を持って、お客さんにちゃんと聞きに行って答え合わせをしていくんですよね。「本当に困っている」ことを知ることは簡単ではないです。
常に先のことを予測して動く
ケ:あー。気になったスライドがあるんですけど、34かな?
コロナの影響とか時勢とかあるじゃないですか。今、お話聞いてて思い出したのが、zoomなんですけど、コロナ前はほぼ知名度なくて、世界でもほんの一部の人達しか使ってなかったらしいですけど、コロナの影響で一気に普及して使われるようになってトラフィックの量が何百倍、何千倍ってなったそうです。
ア:あー!なるほどー。
ケ:でもzoomは障害を起こさなかったんですよ。今回のようなパンデミックが発生する・しない以前にzoomのエンジニア達は将来を見越して、膨大なトラフィックがきても「絶対に落ちることのないようにしよう」と話をしてたらしいんですよ。
編:すごー。
ア:プロダクトの勝利ですね。
ケ:すごいですよね。先見の明と言いますか、「将来ここにお金が集まる」と予測を立てることもそうなんですが、「将来的にこうなる」と見立てを立てて、そこに資産を投じていくというのも一つの戦略なのかな、とお話を聞いてて思いました。
アウトプットイメージを先に描いて、それに着地できるよう情報収集
編:アベさんが見せてくださった表は、e-Statや統計局からそのまま取ってきたものではなくて、その情報を基に、アベさんの方で加筆しているというイメージなのですが、合っていますか?
ア:そうですね。自分で使いやすいように手を加えることがほとんどです。
編:なるほど。で、何かのソースを基軸にして制作したというよりかは、箇所箇所で引用してきているソースは異なるということですよね。例えば「この部分は、NRIからだけど、ここは国立国会図書館から取ってきている」みたいな。
ア:そうですね。色んなところから情報を取ってきて、マーケティングのフレームワークで考えた場合どこにこのパーツが当てはまるかな、みたいな感じですかね。
編:なので、この資料がインプットした結果でもあり、と同時にアウトプットでもある、とそういう印象を受けたんですが。
ア:あ、いいですね!そのとおりだと思います。アウトプットイメージは最初からあるんですよ。情報収集を進めていくとその着地も少しずつ変わることもありますが、それを起点として着地できるように情報を集めています。
インプット過多になっていくと、トレンドや本の中で得た知識だけで企画を考えてしまったりして、自分達にマッチしたものかの判断が鈍ってきます。なので、せっかくインプットしたんだったら、それをアウトプットして答え合わせをしたり、リアルで感じる体験を蓄積していくことが大切だと考えています。
編:どこからインプットのソースを持ってくるのか」「その情報は信憑性があり、良質なものなのか」この辺りを抑えてどんどんインプットし、アウトプットに続けたいものですね!
お二人ともありがとうございました!
ア&ケ:ありがとうございました!
・・・
ーTwitter
ークリエイターキャリア支援メディア『HIGH‐FIVE』
ーLINE
ーInstagram