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USPをわかりやすく伝えて選んでもらえるWebサイトへ|クリエイターが知っておきたい実践マーケティング術

USPは、Webサイトやバナーなどクリエイティブ制作する時にも重要になってきます。USPをわかりやすく伝えて選んでもらえるようにしましょう。

こんにちは、あべです。
約20年ほどマーケティング、Webディレクターをやってます。経歴としては、SE・プログラマ→Webデザイナー・雑誌記事作成→Webディレクター→経営・マーケティング→現在はクリーク・アンド・リバー社でtoB、toCの戦略考えたり、集客施策などをしています。※詳細はこちらでお話ししています。

クリーク・アンド・リバー社でマーケティングやWebディレクターをやってます。

ではでは、クリエイターが知っておきたい実践マーケティング術」を引き続きお話ししていきます。以前には「ポジショニング」のお話の中でもお話ししてきましたが、改めて「USP(Unique Selling Proposition)」の視点からも触れておこうか思いました。

【読んでほしい人:Webデザイナー、コンテンツディレクター】
・Webデザインを一通りやってきて、今後もっと上流から企画に関わりたい
・マーケティングを意識したコンテンツが作りたい
・次に習得するスキルを考えている、またリスキリングを考えている

USPとは

USP(Unique Selling Proposition)とは、商品やサービスが持っている独自の強みを意味するマーケティング用語で、競合他社との差別化や市場での競争優位性を保つのに、またブランディングの側面において、重要な役割を担うものになります。USPの場合は、単なる強みの提示ではなく、「顧客に対して、自社だけが約束できる利益」を指すということで、提唱したらやり続けなければいけません。※ブランドプロミスとも同意かと思います。

ユーザー視点からみても、商品やサービスが溢れている市場の中で、自分にあったものを1つを選び出さなければいけない時、USPが明確で自身にとっての利益が理解できれば容易に選ぶことができるようになります。

ちょっとUSPの歴史もお勉強・・・
1960年代にアメリカのコピーライターだったロッサー・リーブス(Rosser Reeves)氏によって提唱されたものです。60年以上経ったものですが、情報化社会が進み、あらゆる商品・サービスのコモディティ化が進む今の時代だからこそ重要な概念だなと感じています。彼は1961年の著書『USP ユニーク・セリング・プロポジション (Reality in Advertising)』にて、USPを以下のように定義しています。

・どのような広告も、顧客への提案でなければならない。言葉の羅列や誇大広告、見栄えのする広告ではなく、「この商品を買えば、このようないいことがある」と伝えなければならない
・その提案は、競合が提供できないものでなければならない。そのブランド独自のもので、競合が同じことを謳えないようなものである。
・その提案は、多くの人を動かす強い力を持たなければならない。新規顧客や潜在顧客の心を惹きつけなければならない。

USP ユニーク・セリング・プロポジション 売上に直結させる絶対不変の法則
ロッサー・リーブス (著)
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すごいですね。このころからUXやベネフィットについてお話しされてますね。基本的な概念は変わらないですね。

USPを探してみる

さて、では実際にUSPを探してみましょう。
以前の僕のnote記事で、狙いたいターゲットやペルソナ分析から助けたい人の世界観までイメージし、「ユーザーに選ばれる立ち位置=サービスのポジショニング」をやりました。作り方としては、自社商品・サービスが「魅力的でありユニークである」と市場から認識されるように立ち位置をつくるのですが、「ポジショニングマップ」と併用して3C分析でも使ったこちらのワークツールを作りながら探っていきます。

USPを発見して磨きをかけていく!

”自社の独自性”を見つける方法「3C分析」

では3C分析で、以下の3つについて分析しまとめていきます。

顧客(customer)のニーズがあるか
競合(competitor)よりも優位か
自社(company)の強みを活かせているか

転職エージェント市場の視点で以下のような項目例で要素を出しながら整理してみます。

  1. 専門性:クリエイティブ領域の理解はあるか

  2. 品質:丁寧に人の話を聞いてくれる、個人情報保護など

  3. 利便性:待遇・年収などの交渉、スケジュールなどの煩わしさ解消

  4. スピード(期間):自分にあったペースで転職活動

  5. サービスの充実:自分に合った求人を紹介

上記の中から「ユニークで独自性があるか」「専門性はあるか」「ユーザーとのエンゲージメントは高いか」「ユーザーニーズ・価値はあるか」などの視点から探していき、USPになりそうなものがあれば具体的な言葉に落とし込んでいきます。自分たちがUSPだと思っていたものがそうではなかったということもよくあります。ターゲットによってもニーズや価値は変わってきますので、ターゲット設定が曖昧だったりすると実は訴求がずれていた・・・なんてことも。ユーザーニーズとマッチしているか常に注視しておき、場合によっては見直すなど柔軟に対応することも必要かと思います。

では、当社の例を下記図と一緒にイメージしてみると・・・

当社の環境やリソースなどから考えてみると・・・
顧客(customer)のニーズがあるか:クリエイティブ業界で専門性がある
競合(competitor)よりも優位かどうか:クリエイティブスタジオの運営
自社(company)の強みを活かせているかどうか:年間6000プロジェクトの制作・開発をこなす・・・などが見えてきました。

といった図の斜線部分になる「自社にしか提供できない」強みが見えてきました。言語化を行いながら磨きをかけていくことになります。
これはベネフィットにも強く結びついていて4P:プロダクト戦略にも大きく関係してきます。次回はこの辺りについてお話していきましょうか。
またね!


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