HIGH-FIVEリニューアルに向けて これまでの経緯と今後編 Vol.29~
こんにちは、「はいふぁい」編集部です。
Webディレクター・マーケティングなどを行っているクリーク・アンド・リバー社シニアディレクター「アベ」と、フリーランスWebデザイナー・エンジニア「ケン」が、会社じゃ話せないホンネや実体験から得られたノウハウ&教訓をお伝えしていきます!
今回はHIGH-FIVEリニューアル第二弾として、サイトのビジュアル面・市場でのポジショニングについてお話を伺いました。
HIGH-FIVE立ち上げ時について
ア:今回は、私たちが運営しているオウンドメディア「HIGH-FIVE」がどのように立ち上がったかというところからお話していければなと思っています。
まず、競合となる転職系サイトを見てみると、「機能的価値」を訴求した表現が圧倒的に多い。「〇〇No1」「求人掲載数〇〇万件」など。そういったサイトとは差別化も図りたかったということもあり、「情緒的価値」が前面に押し出さたサイトにしようと考えました。「人間味」「エモーショナル」をキーワードに“エージェント”の個に注目し、プロダクト化していくという。それを分かりやすく言語化して“エージェントのタレント化”をミッションとして企画していました。
それらをどうデザインして表現していくか、というところをショーコさんを交えて、コンセプトから作っていった経緯があります。
“エージェントのタレント化”という唯一無二の戦略
ア:“エージェントのタレント化”ということで、どうエージェントを見せていこうかと考えていました。タレントにつく芸能マネージャーのような視点ですね。より彼らの個性を出していきたいと考え、興味があるものや趣味、生まれ、流儀などいろいろなことをヒアリング。
またエージェントともディスカッションしてクリエイティブ業界のエージェントとして遊び心があるような見せ方もおもしろいとクセの強いビジュアルイメージも企画していましたね。
デザインにおけるワイヤーフレームの重要性
ア:こういったコンセプトビジュアルを共有しつつ、UI設計も進めていくことになります。
ケ:ワイヤーフレームがWebサイトの土台になるので、そこで「何を作りたいか」ってしっかりさせておく必要がありますよね。ここをおろそかに進んでしまうと「え、何これ?」となるのがオチなので。依頼者からあがってきたデザインコンセプトは入念に見て、イメージを膨らませるようにしています。
依頼者からしてみれば「(イメージと違っていても)修正すればいいでしょ!」という感じかもしれませんが、そうなるとデザイナー、エンジニア、ディレクターの工数が跳ね上がるんですよね。
ア:うんうん。依頼者からあがってくるものって、手書きのものが多いのかな?
ケ:手書き、というよりも「イメージしているサイトを5~6個くらいください」と先方へ言いますね。
ア:なるほど。確かに手書きであげてくる方は少ないかもしれない。あげてきたとして、プロではないので調整するのにまた時間がかかりますね。
ケ:そうなんですよ。
HIGH-FIVE上でのケンさんの役割
ア:UX、ワイヤーフレームあたりって、ショーコさん絡んでましたっけ?
編:ここまで詳細になると参加していなかったですね。当時は、HIGH-FIVEのロゴを決めるのに5~6個の候補を出して、ディスカッションした記憶があります。
ア:あっ、そうでしたね。ケンさんはサイトの立ち上げ時からいたわけではなく、途中から参画されたので、当時のサイト立ち上げの内容について、色々とツッコミどころがあったんじゃないですか?
もともと作った記事をアップしていただくっていうのと、バナーの制作をしていただきたいっていうのがあったんですよね。
ケ:そういう人員として配置されたはずだったので、「サイトのこと、口出ししていいのかな?」とは思ってました(笑)。ただ、何かしらのタイミングで、アベさんにそれとなく言ってみて、そこから堰を切ったようにたくさん言うようになりました(笑)。
ア:もともとバナー制作とできた記事のアップだから、ワードプレス運営補助みたいな感じで、サポートいただいたんですけど…ミーティングを重ねたり、お話したりしていく中で、ただバナー制作だけしている人の視点ではないと思ったんです。
鋭いご指摘などいただいたので、「あれ?もしかして結構(経験を積まれて)やってる?」と思ったんですよね。そこから僕の方も色々頼らせていただくようになったんですよね。
ケ:結構色々やらせていただいてます。
HIGH-FIVEリニューアル「今回が一番大変になりそう」
ア:ですよね。なのでこれまで数回大きな改修やってきて、都度足したり引いたりしてきたっていう経緯があるんですけど、今回UXリサーチを実施してみて、「ユーザーが求めているものは何か?」という、基本に立ち返ることからはじめました。
「第三者が見るHIGH-FIVE」はとても新鮮でした。まさかそうやってみているとは…感じているとは…という連続で。今のままでは、ユーザーに寄り添ったサービスは提供できないとリニューアルに踏み切りました。
編:リニューアルは、どれぐらいの期間がかかるんでしょうか?
ア:実はまだ工数など見積もりが出ていないんですよ。僕のざっくりとしたイメージだと、1.5~2ヵ月くらいかな…と思っています。今は“僕らはこうありたいよね”っていう理想が強く出すぎちゃっていて、ユーザーさんが置いてけぼりになっている状態。そのあたりが反省点ですね。
編:てっきり、機能や若干のUI改善をやるものだと思っていました!コンセプトからの構築となると大変ですね!
ア:クリエイターの転職支援サイトとなると競合はたくさんありますので、それらとメッセージが被らないように、ポジショニングも気をつけたいです。で、いざポジション取ったときに、そこに市場ニーズがあるかどうか、みたいなところも設計し直してっていうところですね。
編:めっちゃ難しいですね。前回、他社との差別化を図ったり、競合優位性を保つために、エージェントの魅力を前面に押し出していくっていうのが、HIGH-FIVEの設計としてありましたよね。それがいつしか市場感とのズレが生じてしまっているかもしれない、とのことだと、コンセプトは大事にしたいけれども、情報の出し方を見直すべきっていうのが、今回の大きな課題でしょうか。
ア:そうですね。今の段階だと、「機能的価値」というのは、あまり表現できていないので、「情緒的価値」とのバランスがもうちょっと取れれば、今よりはユーザーに使っていただきやすくなるんじゃないかなと思っています。
編:リニューアルのお話に関しては、今後も追っていければと思っています!リニューアルのお話に
ア:そうですね。結局、ビジュアル設計しようとしても、根本的なUX設計ができていないと、ビジュアルデザインを考えることはできないので、そうならないように積み上げていければと。
編:HIGH-FIVEリニューアルに向けて、デザイン設計もさることながら、うまく市場でのポジショニングもできればいいですよね。皆さま、本日もありがとうございました!
ア&ケ:ありがとうございました!
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