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「デザインは生涯楽しめるライフワーク」キャリア転向の先輩が語るデザイナーの在り方

◆このnoteに書いてあること
①デザインは生涯楽しめるライフワーク
②「デザインを好きになってくれるメンバーの存在」が原動力
③自分の持てる能力を発揮できる場があることがデザイナーとしての幸せ

はじめに

今回の執筆クリエイターは、MIL株式会社にてCDO/UXデザイナー/PdMを務められている阪本 大賀さん。今回は、「デザイナーの在り方」について、デザインというフィルターを通して世界を見ることの素晴らしさやデザイナーとして活躍し続けるためのヒントについてお話しいただきます。

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Web業界だけに限定したとしても、デザイナーにはWebデザイナー、アートディレクター、UI/UXデザイナーなど多くの職種が存在します。それだけに今後のキャリアパスを考えるのであれば、Webデザイナーという枠組みだけにとらわれる必要はないかもしれません。私がアートディレクターやUXデザイナーに転身したように、多くのWebデザイナーの方にとっても職種の変更がクリエイターとしての転機になる可能性はあるのです。
 
今回は、「デザイナーの在り方」について語りたいと思います。「デザインは生涯楽しめるライフワーク」です。職種を問わず、デザイナーであれば常に表現のヒントを探しているもの。デザインというフィルターを通して世界を見ることの素晴らしさやデザイナーとして活躍し続けるためのヒントについて語ります。

◆「デザインを好きになってくれるメンバーの存在」が原動力

冒頭でも触れたように、自分は「デザインは一生楽しめるライフワーク」だと考えています。なので、のめり込むとどんどん熱中できるタイプの方は、もうデザインを仕事とすら思ってないかもしれませんね。MILのスタッフに関しても、どんどんデザインにハマっていくメンバーもいて、「デザインに取り組むことで世の中の見え方が変わりました」というフィードバックをもらったことがありました。「デザインを好きになってくれたんだ」と実感できると、教える側としても嬉しくなってしまいますよね!楽しんでくれるのが一番です。
 
2018年に経済産業省から「『デザイン経営』宣言」が発表されましたが、デザインの概念は今後もより広義になっていくと同時に、役割や目指すキャリアもより広がっていくことが想定されます。今後もAIの台頭や便利な新しいツールなどがどんどん出てくると思いますが、それらをいかに使いこなして共創する能力が問われてくるはずです
 
どんなツールが出てこようが、デザインの根本的な基礎力が重要なことは変わりありません。基礎力さえあればWebデザイナー、アートディレクター、UI/UXデザイナーなどの職種や媒体を問わず活躍できるのではないでしょうか。デザイナーとして生きていくうえで、裏切らないスキルや根底を支えてくれる強みになると思います。

◆スタートアップでは変化を楽しむ!デザイン対象を線引きしないことが鍵

MILのようなスタートアップの会社の場合は、1ヶ月前に言っていたことが、翌月には正ではないみたいなことが当たり前に起きます。それだけ変化が早い環境下にいるのでデザイナーに限らずですが、変化を楽しめることが大事ですね。そのために重要なのは、自分の役割に線を引かないことです。言い換えると「自分の領域はここまで」と線引きしてしまうことによって、可能性の幅を狭めるというか、楽しめなくなってしまう恐れがあると思います。
 
デザイナーにおいては、「デザインという対象に線を引かないこと」が大切です。デザインを通して自分の役割を広げていって、上流工程の仕事も巻き取っていけると、仕事の見え方もかなり変わってくるんじゃないかと思います。膠着していたプロジェクトが、デザイナーがビジュアルを提供したことをきっかけに議論が進む。そんな現場を私はたくさん見てきました。頭の中で思い描くイメージは、人によって異なるので、それを形にして示すことは本当に大事なんですよね。
 
だからこそペルソナやカスタマージャーニーマップを作るとか、コンセプトをビジュアルで絵にするとか、イラストを描くとかは、たとえその方向性が間違っていたとしても議論の出発点にはなります。そうしたビジネスにおけるきっかけを作れるのがデザインの魅力です。転身を考えているWebデザイナーの方にも、常に周辺環境の変化を楽しみつつも自身の領域にとらわれずに果敢にチャレンジをし続けてほしいと思います。

◆自分の持てる能力を発揮できる場があることがデザイナーとしての幸せ

Webデザイナーとしてのネクストキャリアに悩んでいたり、将来について不安視していたりする方も中にはいるかもしれません。ただ、デザイナーとしてのみなさんの力を発揮できる環境はきっとあるはずなので、必要とされる環境に飛び込むことで大きく仕事を取り巻く環境が変わることもあります。
 
私自身もMILの代表に「力を貸してくれ」と言われたことで、「この人のために自分のデザインスキルを使いたい。この人が実現しようとしていることを形にしたい」と思いました。今はそうした信頼を置くメンバーのもとで楽しくデザインをする環境を提供してもらっていますが、そういうデザイナーとして必要とされる環境を見つけることも重要だと思います。自分が持てるデザインスキルや発想を発揮できる環境と出合えたら、それはすごく幸せなことですね。
 
ジョブチェンにおいては年収アップなどの待遇面ももちろん重要です。ただ、たとえ一時的に給与水準が下がったとしても、そこで得られるものが大きければ、その選択は決して間違いではないと思います。自分が真にやりたいことや、真に「この人のために」と思える誰かと働けることはデザイナーとして楽しく働くコツであり、それこそがデザインをライフワークにする秘訣かもしれません。

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